第10回 ラスベガス

 日本も梅雨が明け、本格的夏が始まった頃と思います。

 寒さに弱い私は、ここ常夏のハワイが大好き。ハイキング、ビーチ、ゴルフと、暇を見つけてはアウトドアーを楽しんでいるのですが、真夏の太陽は容赦なく、早くも今年の一皮目が剥け初めています。先日は、ビーチでごろごろしている所へ、日本に住む長男からの電話。ビーチに居ることを告げると、「午後の仕事に響くから、あんまり楽しそうなこと言わないでくれる」「いや〜、本当に気持ちいいよ〜」と私。「大津波が来て流されてしまえ」彼の恨めしそう顔が浮かんで思わずニヤニヤしてしまいました。

 というわけで、今回はもっと彼が頭にきそうな私のバケーションの話。実は4日間ほど連続で休みが取れましたので、ラスベガスに遊びに行ってきました。日本からは本格的な旅行になってしまう、ラスベガス。ハワイからは6時間弱でいけます。それも最終便が出るのは夜の10時ごろですから、仕事を終えた後十分間に合います。飛行機に乗って寝ていくと、時差もあり、着くのは早朝、あちらに3泊して、午後着の便で帰ってくると、正味4日間で、しっかり楽しんでこられます。今は、ご存知のようにガソリンの高騰で、高くなりましたが、去年ぐらいまでは、ホテル代込みで$500なんていうパッケージもありました。ハワイの住民にとって、一番身軽なバケーション先なのです。

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 で、行った事のない方のために、どんな感じかと言いますと、帝国ホテルや、京王プラザのような立派なホテルの中が、24時間営業のパチンコ店になっている。とでも言えば想像できるでしょうか? ズラーと並んだスロットマシーン。その間を縫って行くとたくさん人の集まっている、テーブルコーナーがあり、そこでは、カード、ダイス、ルーレット、などディーラー相手のゲームが繰り広げられています。各テーブルは、掛金の上限、下限が定められていて、自分の予算内で遊べるようになっているのですが、テーブルで無造作にチップに変えられる100ドル札を見ていると、お金の観念を狂わされるところで、ついつい予算オーバー。行くまでが楽しく、帰りはしょぼ。が常なのです。ちなみに今回の旅行も、「もう二度と行かない」と決意して帰ってくる羽目になりました。

 もう一つ、ラスベガスの醍醐味はなんと言ってもショーです。各ホテルがいろいろなショーを見せてくれます。私のお勧めは、べラージオホテルで行われている O(オー)と、MGMホテルの Ka(カー)。どちらもロングランで開催されています。オーの方は、生命の息吹と宇宙の神秘をテーマに水を使ったショーなのですが、舞台の床が下がるとプール状態になり、飛び込み、シンクロナイズドスイミング、空中ではブランコと、とっても華やか。ただただ見とれてしまいます。カーの方は、離れ離れになった双子の運命の冒険物語ですが、アクロバットと随所にアジア的な武術が取り入れられており、客席の天井から、舞台の端まで、どこを見ていればよいのか解らないほどの大迫力です。この二つは、シルクド ソレイユによるパフォーマンスですが、人間ってこんな動き出来るの?と驚かされます。英語はわからなくともぜんぜんOK。第一、ほとんどせりふなどありません。料金は、どちらも、最高の席でも2万円以内です。


ホテルの中の滝


ビートルズのショーの看板


MGMホテルのライオン

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 そのほかにも、ちょっとエッチな大人向けのショーやおなじみのラインダンス。ハンサムでカッコいい男性たちが鍛え抜かれた体をこれでもかと見せ付けてくれる、チップ アンド デール。女性にとっては、最高の目の保養です。別料金ですが、最後には一緒に写真もとってくれるサービス付です。ビートルズが好きな方には、ミラージュホテルの Love もお勧めです。

 ほかに、子連れで行っても楽しめる遊園地付のホテルもあり、また、オプショナルツアーで、グランドキャニオンなども行くことが出来ます。買い物好きな方にはプレミアムアウトレットもお勧め。ブランド品が破格のお値段で手に入れられます。

 とても3日間では周り切れないと、お思いでしょうが、それがそうでもありません。昼間は、買い物や、ツアー。夜はディナーとショー。合間を縫って朝方までギャンブル.そうラスベガスは24時間行動できる町なのです。

 ちなみにラスベガス滞在時の私の睡眠時間は3,4時間。もったいなくて寝ていられません。その結果、強い日差しと、乾燥した空気にさらされた顔はガサガサ。帰りのタクシー代以外の現金は使い果たし、来月のクレジットカードの支払いを考えながら、「明日からまた1頭70ドルでグルーミングか〜」とため息をついて帰って来るのです。

 今、まずいことに気がつきました。この文章を書いていて、また、ラスベガス行きたい病が,再発しそうです。行かなければお金がたまるのに、、、。でも、そういう気分転換が、仕事への活力になっているんだと自分に言い訳しています。

 皆さんも、機会がありましたら、ぜひお出かけになってみてください。日常生活とかけ離れていて、感動すること間違いなしです。

2008/7/15
つづく

 

 

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