最近は日本でも小さい頃から英会話を習っているお子さんが多くなりました。しかしながら、日本では環境、時間、内容が限られ、現地で習得するような英語力のレベルにいたることはまず稀と言って良いでしょう。日本の英会話教室は状況設定が現実的でない場合もあり、アメリカの現地校のESLで教えるような内容とはまだまだかけ離れているかもしれません。またネイティブの先生でも現地では話すスピードが全く違うことが多いようです。特に子供どうしの英語は早口で、発音も明瞭でなかったり、頻繁に流行の言い回しなどを使ったりしているので、大人より聞き取りにくいと言えるかもしれません。さらに授業や宿題などアカデミックな内容においては、ひととおり英語をやってきた大人でもわからないことが多いくらいです。ですので、まだ渡米して間もない子供が学校の英語が理解できないのは、全く普通のこととして捉えてください。
しかし息子さん方は4年間英語を学習してきたのであれば、ネイティブの発音を聞くのは初めてではない分、日常の会話の上達は早いかもしれません。一般的に言語習得とはかなりの時間がかかるもので、周囲はあせらずに忍耐強く待つことが大事です。「子供は言語習得の天才」といわれるのは、大人と比べて耳から発音やリズム等を学ぶ柔軟性がまだ残っているとされるからですが、全員がそうであるとは限りません。これまで実際日常会話でほとんど困らなくなるレベルに1年で達した子供もいれば、3年から4年もかかった子供も多くいました。また授業が理解でき、教科書が読め、学年レベルの作文が書けるなどの「学習英語」の習得は、さらにこれ以上の年月を要するのが通常のようです。日常会話は生活の中から自然と覚えるレベルのものですが、学習英語は読み書き、単語を覚えるなど、意識をして学ぶ努力をしていかないと習得できません。これはアメリカ人の生徒も同様です。
さて宿題の対策ですが、親がヘルプして学校に努力を見せるのは良いことですが、あくまでも子供が中心でなければ意味がありません。例えば親が作文を書いたり、答えをみつけたりしても子供は何も学んでいません。まだこの時点では、先生と相談して本人のレベルにあったものを工夫して出してもらうようのが良いでしょう。現地校は家庭からの相談に比較的オープンなので、担任、ESLの先生、家庭の3者で協力して進めていくと良い効果が得られるでしょう。
また一般的に日本人家庭は英語習得、現地校の学習、日本語、日本の科目学習など、あれもこれも完璧にと考えすぎる傾向がありますが、子供の能力、キャパシティ、時間にも限度があります。現地校に行く限り、やはり英語と学校の勉強を中心に進めるべきでしょう。どれもやりすぎて、かえって全て中途半端になった例もありますので、常に優先順位を決めて実行するよう心がけてください。
