
夫の赴任で来米した家族の場合、家族みんなが希望して来米したわけではないので、ご相談のような気持ちになるのは普通のことではないでしょうか。特に異文化・異言語の中での生活や学習をこなしていかないといけないプレッシャーは、子供並びに家族全体にもかなり影響を及ぼします。中にはうまく適応して楽しくやっている家族もいるので、よけい「どうして私たちは」と自己嫌悪に落ちいってしまうのも理解できます。しかしながら、来米して最初の1〜2年は苦労の連続で、つらい状態の家族は少なくありません。ここをなんとか超えてしまえば、状況は段々良くなっていく場合が多いのが事実です。現時点で息子さんやお母さんにストレス症状などが出ていない限り、ここはもう1年、なんとか頑張ってみませんか。
現地の生活が楽しくなるのには、ある程度の時間は必要と思われます。一般的には
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言語が理解できるようになる
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親しい友達ができる
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周囲の理解とサポートが得られる
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現地での良い点を評価できる
といったレベルに到達すると精神的負担も減り、気持ちはかなり楽になります。また異文化適応やカルチャーショックを研究する様々な専門家によると、多くの外国人が異国の地に着いてから、いくつかの段階を経て現地に適応すると論じています。着いた当初はなんでも新鮮ですばらしく感じられる興奮状態(蜜月期)から始まりますが、その後言語や文化の衝突に出くわしネガティブな現実に目覚める(ショック・拒否期)、そしてこのため「どうしてアメリカ人はこうなんだ」「外に出たくない」「日本に帰りたい」などと考えてしまう期間(後退期)があるようです。この後退期がかなり長く続き抜け出せないでいると、新環境には不適応とされ、ひどい場合はストレス症状やうつなどを発症する適応障害にもなりえるとされています。しかし、ほとんどのケースはこの前に立ち直り、現実を受け入れてなんとか自分なりにポジティブにやっていく術を見つけ(回復期)、最後はその文化に適応し、新たな環境がやっと自分の普通の生活の一部となるようです。(適応期)
このような説から見ても、最初の1年で苦労し、つらい思いをしている「後退期」にいる人はたくさんいるはずです。新学期も最初は憂鬱でしょうが、ある程度時間が経つとなんとかリズムに乗って、気持ちも少し楽になるかもしれません。また良い先生や友達などに恵まれる可能性も大いにあります。ご主人には気の毒ですが、本気でお子さんと日本に帰国しようと思えばいつでもできます。ですので、ここでくじけず、もう少し希望を持って長い目で現地生活にチャンスを与えてください。