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重症急性呼吸器症候群
(Severe Acute Respiratory Syndrome=SARS)
予防指針(米国CDC)
/2003年4月15日  続報/2003年4月19日

<臨床学的診断法>
続報 2003年4月19日
 WHOでは、SARSの病原体である新コロナウイルスをSARS―ウイルスとよぶことに決めました。
4/14/'03に報告されたSARSの疑わしい患者数は3169名、死亡者数は144名、発生国23カ国(領土を含む)でしたが、4/18/'03の報告では、疑わしい患者数3461名、死亡者数は170名で、患者数225名増加、死亡者数26名増加し、死亡率は4.9%です。新しい発生国はオーストラリア、インド、日本、モンゴリアなどで、27カ国(領土を含む)となりました。新しい発生国での患者数は少数であり、集団的発生は見られません。
先のCDCのSARSに対する予防指針の大要は、4月18日現在でも大きな変化はありませんが、感染経路について、空気感染を加えています。これは恐らくSARSの予防の実際を考えると、飛沫感染と空気感染との区別がつけ難いことによるものであると思います。

予防指針(米国CDC) 2003年4月15日
 SARSは、4月14日までに世界の23カ国で3169名の患者と144名の死亡者が報告されました。
 前回の4月4日からみると、患者数が388名、死亡者数が33名増加しております。
 このSARSの病原体については、2種類のウイルスが発見されたと報じられていましたが、最近になり、そのうちの「Corona Virus」が恐らく病原体であろうと判定され、その性状について、今後集中的に研究が行われると思われます。
 「Corona Virus」が病原体と判定される前後の4月2日米国CDCは、以下のようなFact Sheet for Close Contacts of SARS Patients を出しました。

Fact Sheet for Close Contacts of SARS Patients
/米国CDC/2003.4.2
内容;
SARS」感染の広がり方として、「人と人との接触」、「患者の咳で空中に放出された水滴を吸い込む」、または、「水滴で汚染された物体(家具など)に触れる」
「SARSに感染し易い人」として患者を直接世話をする人達(医師、看護士、検査技師など)
もしも、「SARS」の定義に合う症状を示す病気に罹った場合は、直ちに医師に知らせ、以下の指針に従うこと
指針;

もしも、あなたが「SARS」にかかった疑いのある場合、あなたを看護する家族は、あなたを治療する医師の命令に従う
10日間は戸外に出てはいけない
度々手をよく洗い、特に鼻をかんだ後、よく洗う
くしゃみや咳をする時は、口と鼻を布でおおう
家族のいる時は、できれば「手術用マスク」を使う
もしもあなたが手術用マスクを使用できない場合は家族が使用する
食器、タオル、ベッド用品などは石鹸で良く洗い、熱湯で消毒しない限り共用してはいけない
手洗いその他は「塩素系の薬品」を使用する
患者の尿、便を取り扱う場合は、「使い捨ての手袋」をはめ、それを再使用してはいけない。手袋を外した後も手をよく洗うこと
テーブルや家具の表面、ドアーの取っ手、バスタオル、など 汗、唾、粘液や吐物などで汚染された恐れのあるものは、家庭用消毒剤で消毒する
この作業は、病人の熱や呼吸器症状がなくなっても、10日間は続ける

最後に衛生的習慣として、手洗いとうがいを励行すること



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