HIROMII
(HAWAII在住 十数年 子供と自分育て中)

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第5回 Delivery

ALOHA!今回はこのメールを書かせてもらっている今日、おめでたい事がありました。私の友人が無事赤ちゃんを出産したのです。
タイトルの「Delivery」は出産という意味なのですが、初めて聞いた時は赤ちゃんの宅配?配達されるの?ピザみたいに?と想像して笑い転げました。

何を隠そう私もHAWAII出産組なのです。なので、今回は出産おもしろ話を書いてみたいと思います。しかし、子供を育てていると3年ひと昔くらいの時間の経過なので、記憶のこんがらがっている事もありますが、そこはお見逃しください。

さて、私がHAWAIIで出産した訳は、もちろんハワイに住んでいるという事もありますが、アメリカ国内で生まれた子は自動的にアメリカ国籍が貰えるというのが1番大きな理由だったのです。これは私が永住権を貰うのに苦労した事を考えると、当然頂いておくべき恩恵だと思いました。子供はここで育つのですから、国籍を持っている方が良いに決まっています。当時私は英語に自信が無く不安には思いましたが、HAWAIIには日本人や日本語の話せるドクターがたくさんいらっしゃいます。私の場合はホームドクターからの紹介で、大きなメディカルセンターの中にオフィスを借りて開業していらっしゃる産婦人科のドクターに決まりました。月々の検診にはドクターのオフィスに通い、いざ出産の時にはメディカルセンターの施設を使わせてもらうのです。

施設の見学をしてみると、分娩室はホテルのように広くて綺麗で、その後入院する部屋も全て個室、部屋の中にシャワーもトイレも有り快適そうでした。
でも、出産した後入院できるのは1〜2泊だけ、私の場合は夕方の出産だった為2泊する事ができたので、看護士さんに「ラッキーね」と言われました。あれだけ至れり尽くせりなら、もっと入院して居たかったです。

出産に付き添っていた私の母が、「びっくりした」と言っていたのは、出産後、私の体の汚れを落とす為に看護士さんが小さめのバケツで水をザバーザバーとかけていた事でした。
元々HAWAIIはどの施設も空調の温度が下げすぎで肌寒いのに、おかげで私はガタガタ震えていました。

私が面白かったのは、ドクターが後産で出てきた胎盤を触らせて下さった事です。血みどろの胎盤を伸ばしながら説明をしてもらっている横で、夫は吐きそうになっていました。
めったに見られない珍しい物なのにね。

ところで、アメリカの病院で生まれた赤ちゃんは皆、みの虫ちゃんになるのはご存知ですか?生まれてすぐ毛糸の帽子を被せられ、体は綿の布巾の様な布でぐるぐる巻きにされるのです。こうすると赤ちゃんが安心するらしいですが、見た目はみの虫で笑えます。
この、みの虫ちゃんを小脇にフットボールのように抱えておっぱいをあげるのよと、看護士さんに教えられた時も思わず大笑いしてしまいました。実際やってみましたが、このまま夫に「パス!」と投げてしまいそうで、なんだか笑えるのです。結局、日本のやり方で前に抱きかかえて授乳しましたが・・・


Baby用マットと枕ハワイっぽい?

みの虫ちゃん

そうそう・・出産後ものすごくお腹の減った私は、開口一番「何か食べても良いですか?」と尋ねました。ドクターは笑いながらOKを出して下さって、個室に移ったら軽い食事が届けられました。メニューはパン、クラッカー、ジュース、ゼリー&ポテトサラダみたいな物だったかな?それを食べてもまだお腹の減っていた私に、友達が炊き出しをしてくれて、おにぎり、お味噌汁、煮物、ほうれん草のお浸しが届きました。やっぱり一仕事の後は食べなれた日本食がうれしかったですね。さすがのHAWAIIでも、日本食の出される病院は無いのです。赤ちゃんは生まれ出た後は、赤ちゃん自身のホームドクター(小児科医)の管轄になります。その為、出産の前にドクターを決めておくのです。そうすると出産した後そのドクターが入院室に訪問してくれて簡単なチェックをしてくれるのです。何かあればこのドクターに聞けばいいのね。と新米お母さんも安心です。ドクターはミルクやベビーシャンプー、体温計と、当分必要になりそうなもの一式の詰まったバックを2つもプレゼントしてくれました。そういえば、メディカルセンターからもオムツや肌着やらを頂き、しばらくはそれで十分足りていました。産婦人科のドクターからはシルバーのスプーンを頂き、やる事がおしゃれだねぇと感心しました。


出生証明書
(アメリカには戸籍というものはありません)

生まれてすぐ足型を取ってくれました

 

 

 

 

 

 

 

そういえば、こちらでの出産には日本程慎重にならずに、陣痛促進剤や局所麻酔を使うようです。体力の消耗が少なくて合理的なのか?それとも忍耐力が無いのか?でも、すぐ退院をしなくてはいけないのですから、お母さんが楽な方を取ったほうが良いですよね。

赤ちゃん育て時代には、友達や、ご近所の方達に本当に助けられました。
それで私の作った格言をひとつ。 「手助けは天下の回り物」 助けて下さった方に返せなくても、助けを必要としている人にその気持ちを回していけば又、私の所にも回って来るのですね。きっと・・・

では、お節介おばさん(私)は、お祝いを持って生まれたての赤ちゃんの顔を見に行きますので、今回はここまでで・・・ 

 

MAHALO


2009/3/16
つづく

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