今回もいつもと同じように、笑えるメッセージを送ろうと思っていました。
元々このファミメールを引き受けさせて頂いたのも海外赴任、永住というと、少なからずとも覚悟を決めないと出来ない事だろうから、私の様にのほほんと生きていても大丈夫！やって行けるよ！って皆様にエールを送りたかったのです。何処で生きてもそれなりに暮らしていけるよって・・・
でも、今日はちょっと真面目な話題です。というのも私の周りで少し悲しい出来事があったからなのです。
親戚のようにお付き合いさせて貰っているご夫婦が、自分の子供と思って可愛がっていた飼い犬が急死してしまったのです。病気でも何でも無く、歯のクリーニングに行くんだと聞いていたのですが、こちらでは悪名高い或る動物病院の名前を出されたので少し心配ではありました。案の定クリーニングと共に歯の治療と言って１０本もの歯を一気に抜かれ、お家に帰って来た時には息も絶え絶え明らかに異常な状態でした。ドクターは「まだ全身麻酔が切れていない」と説明したらしいのですが、結局そのまま何時間も苦しんで死んでしまいました。納得のいかない死でした。
動物病院で受ける犬の歯の治療やクリーニングというものを、私はＨＡＷＡＩＩに来るまで知りませんでした。日本に住んでいる時に飼っていた犬は、毎日テニスボールを銜えてはボール投げをせがみ犬ガム等も大好きだった為か、１５才で死ぬまで歯はとても丈夫でキレイなままでした。動物の歯なんて勝手に抜けて知らない内に食べちゃったりしているもんだと思っていました。
でも、ＨＡＷＡＩＩでは歯のクリーニング＆治療は、わりとポピュラーな事のようです。
人間でも同じです。歯の治療は日本と大きく違って、とにかく見た目にこだわります。
（日本でも最近はそうなって来たかもしれませんが）歯並びはもちろんの事、詰め物は全て白でなければ等、ドクターによっても違うのかもしれませんが・・・
１年に１〜２回のクリーニングにしっかりと通っていなければ、虫歯になっても歯の治療の為に保険を使う事が出来なかったりもします。保険が使えないと虫歯を削って詰めるだけで＄１０００位の費用が必要になります。
私もドクターに矯正を勧められました。確かにキレイな歯並びは魅力的だったのですが、その為に健康な歯を４本抜く必要があるというのです。私は即座にＮＯと答えました。
これはあくまで私の価値観によってですが、見た目の美しさと虫歯になりにくいというだけで、まだまだ丈夫で健康な歯を抜く事に疑問を感じました。私が女優なら又話は違ったのでしょうが・・・
この木なんの木
ワイキキビーチ
私は日本に居る時から協調性が無いというのとは違うのでしょうが、どちらかというと皆が良いと言うからそれが良い。と考える事が少なかったように思います。その為わがままな人間と日本の常識では考えられていた事でしょう。だけどそもそも常識って何でしょうか？国語辞典を引いてみますと、＜一般の社会人が共通に持っている（持つべき）知識或いは判断力＞とありました。一般の社会人とはどんな人を指すのでしょう？大人になっても分からない事だらけです。
何処に住んでもやっぱり常識は有ります。ただ常識といって決め付ける事柄が日本よりＨＡＷＡＩＩの方が少ないと感じるのは私だけでしょうか？こちらでは、それぞれが自分の意見を一生懸命主張します。他の人がそれで良いというなら自分もそれで良いわ・・・では通らないのです。そこにちゃんと自分なりの意見、価値観がなければ良くないのです。
それが「自分にとって」正しいのか？必要なのか？すべき事なのか？
もちろん郷に入っては郷に従えという言葉も正しいと思います。人間は一人では生きていけないのですし、他人によって教えられる事がたくさんあります。
それぞれの世界に通用する常識が、人を不愉快にしないものであれば良いなと思います。
人間の一生の中で全てを白か黒に分ける事は出来ないと思います。グレーの部分、納得のいかない部分の方が多いのだと思います。だけど、それでさえも自分で選択したのか、流されるまま選択したのか、では自分の納得度は随分違ってくるのでしょう。
いつもしっかりと自分の価値観を持っているようにしたいものですね。そうすれば、どんな所に行っても自分を見失う事無く生きて行けるのではないかと私は思っています。
夏だけの移動遊園地
真っ青なハワイの空