ALOHA!
私の大好きな季節がやって来ました。
厳密に言えば季節では無く、大好きな花の散り始める頃です。
シャワーツリーの花が満開になりました。この樹は、よく街路樹として植えてあります。
これが散り始めると、5車線ある片道通行の道路の上を花びらが舞うのです。
私は「HAWAIIの桜」と呼んでいます。
日本に居た頃は、桜の花を特別好きでも何でもありませんでした。
HAWAIIに移住し、桜の季節に日本に行く事が難しくなってから、なんとも思ってなかった花が恋しくなりました。
それから数年経って、今度は自分の住む所に「桜の花」を見つけました。
きっと今、日本に戻る事になると、こちらの花が懐かしくなるのだろうと思います。
私の場合は、日本に戻る事は無いと決めて居住していますので、我が子の故郷になるであろうこの街に、無理する事無く自然に溶け込めていけば良いと思っています。
その為にも、平和で争いの無い世の中になる事を心から望みます。
大きな争いだけで無く、小さな争いは社会の中に多々有る事だと思います。
そのひとつに日本人同士の関係があります。
観光客、留学生とその家族、短期の海外赴任家族、この方達と、こちらに永住している人達、日本人の血を引いている人達の関係です。
前に新聞の投稿欄にも見かけたのですが、観光客の中には旅の恥は掻き捨てとばかりに、心無い事を観光業者の人達に言ったり、無理を通したり、留学生や短期の滞在者の人達が、こちらの人達が眉をひそめる様な行動をしたまま、平気で日本へ帰ったりする事があります。
日本ではしないだろうと思う事も、異国では簡単にしてしまえるようです。
その為、異国で一生懸命暮らしている同国人達が、肩身の狭い思いをするという事にも気付かずに・・・
日本人とは、礼儀の正しい人種ではなかったのでしょうか?
又、反対にこちらの業者が旅行者に対して「ぼったくり」と言われるような行為をしたり、詐欺事件が有った、という事もよく聞きます。
日本の方が「ぼったくり」と言われる物の中には、仕方が無いのか?と思う事も有るのですが・・・
いい機会なので書かせて頂きますが、「チップ」という日本では慣れない習慣がこちらには有ります。長くこちらで暮らし慣れた人間には「チップ」はハッキリしていて良い習慣だと思っている人間も多いのです。私もその1人ですが。
何かをしてもらったり、よいサービスを受けたらお礼の気持ちを渡す。そういうものが一切感じられなかったり、不愉快な思いをした場合はお礼の気持ちなんて渡さなくて結構!
という理由のハッキリしたものなのです。
「サービス料」として、知らない内に持っていかれる方が納得いきません。
だけど日本からいらした方は、なかなか馴染めない様で、こちらでは日本人観光客からのチップは全く貰えないと思うのが当たり前なのです。
でも、チップはこの国のサービス業の人々にとっては大切な収入源なので、あらかじめ日本人向けの値段はサービス料(チップ)を含んで表示するという事は、ひと昔前は普通に行われていました。
これを日本人向けだけ値段が高い(ぼったくられている!)と争いになる事が多くあるわけですね。
同じ日本人同士で争うのを見るのは、本当に哀しいものです。
こちらで、何故か日本人同士の繋がりというものが見えてきません。
もちろん、個人、教会、県人会など、繋がりは有るのですが、韓国、中国、フィリピンからの移民の人達ほど繋がりが大きく広くない気がするのです。
日本語や日本の文化も大事にしていられるのは、どちらかというと日系3世、4世といった
国を挙げての移民時代の子孫達です。
こういう日本人同士の繋がりの希薄さは、本国日本の状況をそのまま映しているのでしょうか。
特殊な繋がりだけでなく、もっと大きく広く集えたら、日本から来られる方々の手助けも幅広くできるのでしょうか?
手を繋ぎたくても、私達ひとりひとりは小さくて方法が見つかりません。きっと同じように考えている人もたくさんいるでしょうね。
いつか良い方法が見つかって、皆が争わず手を繋いで暮らしていける事を祈ります。
「常春HAWAII通信」を読んで下さってありがとうございました。
実は今回で最終となります。
読者様、そして寄稿の機会を与えて下さった担当者様に、あらためて御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。