海外渡航者の健康管理
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出国前予防接種のプラン-1  
     プラン2 

海外赴任、海外出張、または海外旅行などで、海外に長い期間滞在する場合は、出国前に必要な予防接種を受けてから渡航したいものです。

このような場合に必要な予防接種を受けるためには;
1) 予防接種を受けたいワクチンを選ぶ
2) 選び出したワクチン(多くの場合2種類以上)を出きる限り短期間に接種が終わるように接種する順序をきめる

以上2つのステップを"予防接種プラン"を作るとよび、非常に重要なステップと言えます。

ステップ@で重要なことは、渡航者個人ごと(同じ家族の中の個人ごとです)の出生から現在までに受けた総てのワクチンについて、正規の証明があるワクチン名、接種年月日、実施者の署名または捺印のあるもの、接種量、接種法があれば更に良い。
昭和43年(1968年)以降に生まれた人は、小児の時に破傷風を含む三種混合ワクチンの接種を受けているはずという仮定で、1回のみ破傷風トキソイドの接種を受けている方がありますが、
昭和43年前後に生まれた人の、多くの母子手帳からみると、上に述べた仮定は必ずしも正しくありません。やはり個人ごとの正規の証明書から接種回数を決めないと、出国者本人は不十分なワクチン接種で、安心している結果になりかねません。
"接種を受けたと思う"とか、"受けたはず"などの口頭による証言は、勿論正規の証明書にはなりません。

正規の証明書が存在しないか、または、はっきりしない場合
日本国内での勧告は特に無いようですが、2002年2月に米国の
「Morbidity and Mortality Weekly Report」に、米国の「予防接種実施に関する勧告委員会(ACIP)」が発表した"General Recommendations on Immunization" の 中の
"Unknown or Uncertain Vaccination Status" という項目で;
"予防接種を実施する者は、適正に記録されていないものを、ワクチン接種の証明書と認めてはならない"とあります。
そこで、予防接種実施を遅らせないためには、出きる限り以前受けた予防接種の記録を探し出す努力が求められています。そのような記録が発見できないときは、必要なワクチンを接種するか、または免疫抗体価の検査をすすめています (例;麻疹、おたふくかぜ、風疹、水ぼうそう、破傷風、ジフテリア,A型肝炎、B型肝炎、ポリオなど)。
 いづれにしても、大人の大多数は「母子手帳」を所持していないことが、海外赴任家族の"出国前予防接種プラン"を作成するための障害となっています。

海外渡航する日本人が増加している現在、母子手帳やその他、子供さんが受けた予防接種の証明書は、子供さんが成長したとき手渡すことができるよう、大切に保管しておくことは親の義務であると言えます。


 プラン2 

 


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